「芝桜の丘」を後にして西武秩父駅をめざし急な坂道をおりていくとすぐに大山祇神社の社殿がありました。
説明文にはこうあります。
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むかし、野坂寺の和尚さんが、「若ものの願いをかなえ、人々の幸せを実らせよう」と母なる木、栂(ツガ)と熱のある木、火の木(桧・ヒノキ)を抱き合わせて、山の神様(大山祇神社・おおやまつみじんじゃ) の社木として植えました。
すくすくと育ち、栂は桧を根元まで抱きかかえ、そして一体となり、二本とも高い木に成長しました。
いつしか、「思いやりの木」と呼ばれるようになり、この二本の木をなでて、山の神様にお願いすれば、結婚がかなったり、夫婦仲が良くなったりすると伝わっています。
これをそばで見ていた藤の木は、おもしろくはありません。栂と桧の上部をつるでからんでしまいました。
そして桜が散り新緑になると、この藤の花は満開となりアカシアの花と共に咲き乱れます。
(野坂町雑誌より)