行先を決めずに車を走らせる
帰り時間は家で待つ猫たちが寂しがらないうちに・・
そんな休日の過ごし方が何週か続いている
そして台風19号が通過した翌日、報道にビビッて不安な一日を過ごしたけれど、いざ過ぎ去れば何も被害もなく、裏庭に仕舞い忘れてたスリッパも、去年せっせと集めた薪たちもお行儀よく元の状態そのままでホッとひと安心したものの、周辺には土砂崩れで通行止めになった箇所や、水道送水管の破損で断水になり給水車に水を求める住民の方たちもいるのに、吞気にドライブに出ていいのかなと夫婦で協議した結果すぐに遊びに出ることに話がまとまる(汗)
緊張の糸がプッツンと切れ、まるで糸の切れた凧のように私たちは彷徨う。
彷徨ってはいても、暗くなって猫が寂しがらないうちにというエンドが決まっているので頭の中の地図にはそれによって割り出された境界線がくっきりとひかれている。
決められた領域の中の自由。緩い制約を考えながら自然と車は夫の好きな下田方面へと向かう。
途中「岬の突堤へ行きたいんじゃなかったっけ」と言いながら眼下に見下ろす漁港を指す。
即座に行きたいと応えると、沢山の漁船が並ぶ突堤へと続く曲がり角でハンドルをきる。
網の目のように伸びた道路を海沿いに走るとカーオーディオから流れる曲が変わるか変わらないかの時間に、さっきまで見下ろしていた漁船が水平に並んで見える。
海だ!海だー!モニター越しでないほんまもんの海だー。
残酷で美しいほんまもんの自然に満ち満ちている。
この景色を感じられることが最高に贅沢だと思う。
私たちは突堤に並ぶ。
どこまでも広がる澄んだ青い秋空に浮かぶ雲をかき混ぜるかのように風が追いかける。
その時、夫が指さす先を見れば白黒猫が一匹、いや二匹、ううん三匹・・えー、いっぱい!
なに、これ最高すぎるー♡