前日の天気予報は「傘マーク」だったから車のバックドア開けて雨傘を忍ばせておいた。
夜が明けて何となくスッキリしない空模様の下、車に乗り込んで伊豆市へと走る。
途中、ユミコとはるなを拾った頃になるとどんよりとした空にうっすらと陽が差してきた。
さすが「晴れ女」という噂のユミコ。
いつもここぞという時に青空を呼び込めるパワーがある。
目指すは自家製カンパーニュサンドが美味しいというピクニックカフェ「pikiniki」さん
段取り部長のユミコが予め注文してくれたのは
自家製燻製ベーコンの存在感あるBLT、ピーマンジャムがベースの「生ハムとカマンベールチーズ」それに辛口ジンジャーエールやカプチーノ、オレンジジュースを添えて貰った。
温かみのある「木」を基調とした店内でいただいても、ランチをかごにセットして貰いカフェ横にある広場でピクニック気分を満喫するのも良い。
手ぶらで行ってもレジャーシートやイス、テーブル等を無料で借りられるのは嬉しい。
広場のてっぺんに設えたテーブルとベンチを見つけ各々サンドイッチを手にする。
丁寧にワックスペーパーで包まれたサンドには真中にナイフが入れられ半分に開く度に「あー、そっちも良いな」とか言いながら盛り上がってゆく。
見上げると私たちよりずっとずっと長生きしている梅の木から、風もないのにはらはらと花びらが零れ落ちる。見ごろはとうに過ぎているがこれはこれで風情がある。
そうだ、これは私への教訓だな!
「見ごろは過ぎても風情を残せ」
梅が教えてくれた。
皆であれこれ言いながらサンドイッチを頬張る。
「楽しい~、楽しい~♪」
はるながピーマンジャムを口元につけたまま、とびきりピュアな笑顔で繰り返すから、ますます楽しくなった。
空からは相変わらず梅の花びらがこぼれている。
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