築地本願寺の設計者、伊藤忠太は動物や妖怪のイメージをよく用いる。牛、馬、象、猿、獅子などがあちらこちらにさりげなく”棲んで”いる。これは仏教説話「三畜評樹」を取り入れており、「物事は全体を見渡すことが重要」という教え。これに従い堂内では高い順に鳥、猿、象という配置になっている。(堂内説明プレートより)
本堂に向かうとスフィンクスのようにライオン像が迎えてくれました。入口に施された草花のステンドグラスは薄紅色した大輪の花が綺麗な輪郭を描いています。
堂内に入ると1年をかけて製作されたという2000本のパイプで構成されたパイプオルガンや水銀灯のシャンデリアに目を奪われます。今度は繊細で荘厳な音色を感じてみたいなぁ。
この日は法要がとりおこなわれていましたが、本願寺ではお葬式や法事だけでなく、結婚式やコンサートも開催されています。
昨年には宗派を越え「東京ボーズコレクション」でお経とラップや、ファッションショーのように各宗派の声明をパイプオルガンの伴奏で合唱し盛り上がったようです。
最初ニュースで見たときは「???」これってネタ?と思ったのですが、平和を願う真剣な企画で、YouTubeをみると色とりどりの袈裟もお経もお坊さんの魅力を十分伝えることができたのではと思いました。
さて、本願寺に棲む動物に出会うこともでき本堂を後にしようとした時、入口近く、立入禁止の階段踊り場にまっ白い象が階段の奥から優しそうな瞳をなげかけて静かに佇んでいました。
そして空には鳩が下界の全てを見渡しているかのように舞っていた。
ほんとうに辛いことがあったとき
ボクの瞳を思い出して
ひとりで我慢して背負ってないで
ボクの背中に荷物をわけて
辛いときに「辛くないよ」といってしまうキミだから
DATA
所在地:〒104-8435 東京都中央区築地3-15-1
TEL:03-3541-1131
本堂開扉時間
4月~9月:6時~17時30分
10月~3月:6時~17時