おおよそモラルのない人間にアタシは捨てられた。
生まれたばかりでママのおっぱいが恋しいときだったから
あまりに突然のことに、悲しいとかいう前に頭の中が真っ白になった。
これからアタシはどうなってしまうんだろう。
考えられるだけの悪いことを想像し心配でぷるぷる震えてしまった。
それからやっと悲しくなってちょっと泣いてしまった。
ある日、アタシは優しい人間に保護された。
誰かがアタシをひょいとつまみ上げた。
酷いことをされるんじゃないか、、、アタシは体を固くした。
すると暖かい胸の中に抱きしめてくれて愛おしそうに頭から尻尾のほうまで撫でてくれた。
たったそれだけのことでアタシは涙がでそうになった。
それから美味しいご飯をいっぱいくれた。
あんまり食べたものだから叱られるかと思ったら嬉しそうに「お利口さんね」と言ってくれた。
そんな毎日も長くは続かなかった。
ある日、アタシは小さなかごに入れられて
空を飛んでいく乗り物に乗せられた
…また元に戻っただけ。
頭の中ではそう思いながら、ホントは楽しかった数週間に戻りたかった。
もう1度、保護ママのお家に帰りたかった。そして甘えたかった。
乗り物がつくと、今度は2人の人間がアタシを迎えに来た。
今度はどこに行くんだろう。
でも不思議と怖くはなかった。
だって2人の人間からは、かすかに猫の匂いがしていたから。
600gの愛くるしい子猫だった、アタシ。
電車の中で「愛ちゃん」という名前を貰った。
…あの日から早や3週間が過ぎた。
今や、先住猫の大ちゃんと互角にじゃれ合っている。
アタシの名前は愛ちゃん。
今日も大ちゃんのご飯を横取りしています f(^ー^;
愛ちゃん大きくなったけど、めちゃ美人さんになったね。
美人になったかにゃぁ。
アタシは最近ママに「ぶちゃいくになってない?」って
言われるんだけど、自分ではわかんにゃい。
自分では可愛いつもりにゃんだけど。
そのうちプレイキャットの表紙にのるのがアタシの夢にゃのよ~♪
by あいちゃん