電車の中で握りしめた左手の中に、自転車のカギがあるのに気づいた。
雨の日以外はほぼ毎日、自転車に乗ることが多いので、外出する時は「部屋の鍵」と
「自転車のカギ」を持ってでるのが習慣になっている。
いつからだろう、私たち2人もそんな「当たり前」の存在になっているのかもしれない。
平気でぱんつ出して寝てるし、寝ながらブーとか匂いのおまけ付きで聞こえても吃驚しない。
いつからだろう…。
革婚式のわたしたちだけど知り合ったのはもっと古いので、どこが境界線なのかよく分からない。
いつだったかクリスマスに、お金がなかったからって、めっちゃ安そうなオルゴールをくれた。
手描きのイラストが添えられてあって、その時は正直あまり感動しなくて、ごめん。
でも今、手元にある、その小さなゼンマイを回すと、金色のシリンダーから、いろんな思い出の
ひとつひとつが、放たれて蘇ってくるようだよ。
雨の中、タンデムで走った国道55号線。海岸線はむせるような潮の匂いだった。
濡れた髪がはりついて、凍えた手でかきあげたっけ。
人生のいちばん最期になって、「結婚も悪くなかったなぁ」とお互い思えるといいね。
心がアタタカクなりました。
いつまでも大切にしたい気持ちです…
ケーキ美味しそう(^-^)♪