国宝阿修羅展にいってきました。会期中(61日間)の総入場者数は約95万人で同博物館の日本美術の
展覧会として史上最多。
阿修羅像のお顔が360度から観られるというのも、八部衆像と十大弟子像が展示される機会はもうない
かもしれない。それに興福寺でのガラスケース越しでなく、ケースなしの露出展示だ。
奈良にいかずして、ほんの1時間ほど待っただけでこれだけの展示が拝見できるのだ。すごい。
待ち時間が70分…「うーん」と思ったが相方と2人だったのであまり長く感じずに入口にきた。
中に入り展示された像を拝見して驚いた。
脱活乾漆造(だっかつかんしつづくり)という手法も知らなかったが、その温もりがあり、リアルな姿にとっても感動。
人間はたかだか数十年のうちにどんなに美しい人も
「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に」
…と、色あせてしまうものですが、阿修羅像は1300年の時間を過ぎてなお美しさに風合いを増しているようです。
入館するまではテレビで憧れている人に会うような気持ちだったけど、想像していた阿修羅像とは全く違った
まるで少年のようなお顔に、まばたきするのも勿体ない気がしました。
すーっと心が癒されるような、反面見透かされているようなそんな不思議な気持ち。
仏師の心も込められているのでしょう。
いつかまた、今度は奈良で再会できたら。
相方と
「上野で見たよねぇ」
「1時間並んで、人がいっぱいで凄かったよねぇ」
「あの後、饂飩屋に行こうって言ってたのに仕事の電話が入って行けなくなったよね」
そんな話しをするのかも。