心に染みる鳥の声
そんなフレーズが浮かぶ
シンとした空気のなか研ぎ澄まされたように美しいウグイスの鳴き声にふと立ち止まる
あたりに目をやれば少し伸びたふきのとうは固かった蕾を解き繊細な白い花びらをのぞかせている
そして土筆だ土筆!!
朝の火を浴びてツンと気取ったように背筋を伸ばしている
毎日通っている道なのに気づかなかったハナニラ、イチハツ、大犬のフグリ(この名前もどうかと思う)、カラスのエンドウ、懸命にただ生きている
鳥のさえずりに視線をまた空に移せば、まるで絵の具の見本帳みたいに曇りなく広がるオリンパスブルー
不意に幸せな感情が胸を突き動かしてきて空を見上げたまま言葉を失う