そんな時、愛は別の部屋で小さなかごにパンパンになって寝ている
お節介だと思いながら
愛をベッドに連れて行くとふたりで舐め舐め祭りが始まる
それに飽きたら体勢を整えて
体のどこかを密着させて寝る
それを見るのがとても好きだ
オトンと所用で出かける車中
「あのイタリアンの安い店の名前なんやったっけ」
「あー、ロゴの形とか浮かぶけど名前が浮かばない-」
「ペペロンチーノが300円くらいで・・」
「茗荷谷店へよく行ったよね」
「エで始まるような気がする」
「違うよエじゃないよー」
千切れかかった記憶を繋ごうと名前の形や文字数を思い描く。
無理だ・・・思い出せる気がしない
「ググる?」
「それは悔しい」
仕方ない
ぼんやりとした文字数の箱に50音の最初から当てはめながら考える
サの順番でいきなり閃いた!
「サイゼリヤじゃんっ」
思わず手を打ってドヤ顔になる
エラいぞ、シナプス
私の中でサイゼリヤは短期で忘れてもいい記憶ではなかったらしい
・・・でも熱海にサイゼリヤないんだよね